一つひとつの仏具選びに大へんこだわったお客様が、インターネットから来店されました。
この方は、難病を患ったお母様(享年78歳)を亡くされた40歳代の女性で、浄土真宗高田派の仏具を揃えたいというご要望でした。
本来は、父も母も、実家が浄土真宗本願寺派でしたが、今回、母のお葬式を近くの浄土真宗高田派のお寺に頼んだため、49日法要とそれ以降のことを考えた選択でした。
特徴的なのが、仏壇本体(入れ物)は他のサイトで最安値の商品を注文した上で、中身の仏さまと仏具は「自分の宗派に強く、自分の要望を満たしてくれるサイト」という理由で、私たち供養コンシェル探して来られたことです。
インターネットからのお客様すべてが、このようなお店の使い分けをするとは考えられませんが、今の時代には、私たちの提案の価値が上がるものだと気づかされた接客でした。
商品の中身はというと、特に三尊形式(本尊+脇掛2枚)の3つの掛け軸では、9万円を超える最上級から2万円のスタンダードまで三つのグレードを比較する提案をしたこと、また、おりんのセットがピンからキリまでのうち、あえて1万円クラスの清風りん金バレルを推奨したことなどが満足度を高めたと考えられます。
お届けは宅配便のため、現地で仏具配置のお手伝いができないので、事前にこの「モデル配置パターン画像」をメールでお送りしておきました。
10年ほど前に、仏壇セットをお買い上げのお客様から問合せがあり、
① 仏さま(彫刻の阿弥陀如来)の右手を失くして困っている。
② 夏用の打敷(うちしき=前卓に掛ける装飾の布地)が経年劣化で、汚くヨレヨレなので取り替えたい。
ということだったので、訪問しました。
阿弥陀さまの手は、来迎印(らいごういん=親指と人差し指で輪をつくり、手のひらを前に向ける印相)を結んでいます。
その右手が外れて紛失したそうなのですが、通常、修理部品としての「右手」が存在するわけではありません。
お客様から阿弥陀さまをお預かりして名古屋店で探してもらった結果、画像のように、在庫品(右側)と比べると少し角度が下向きで色が濃いものの、何とか右手の修復にこぎ着けることができました。
また、夏用の打敷は、新品に買い替えなのですが、宗派が浄土真宗高田派であったため、角掛(すみがけ=三角打敷)と下掛(したがけ=四角打敷)を組み合わせる必要があります。
特に角掛のデザインは、今まで使っていた打敷の「一匹龍」にお客様のこだわりがあり、画像の下の「詳細PDFファイル」のようになりました。
「手元供養と海洋散骨」のページで解説しているとおり、親よりも子の数が少ない縮小スパイラルで「墓じまい」が避けられない今の時代には、従来型の石のお墓を建てる人が激減しています。
私たち供養コンシェルは、「遺骨の供養」について、海洋散骨を筆頭に新しい提案をする中で、少ないながらも石のお墓を希望する方には、材料をきちんと提示すべく、四日市展示場の屋外に墓石の見本を陳列しました。
岡崎産の小呂石・花沢石や、愛媛産の伊予石など代表的な国産石材から、山西省黒(中国産)や青目パス(インド産)まで、選択肢はワイドです。
曹洞宗のお客様宅に「上セット仏具+家具調上置き(高さ550mm)」を納品・設置しました。
【曹洞宗・黄檗宗の仏具】のページの、「⑤仏具配置モデル●本体が上置きタイプ」を参考にして、故人の息子さんが特別こだわったカスタマイズです。
<カスタマイズのポイント>
1、今回はご主人(享年80歳)を亡くされた奥様が供養の中心になるため、奥様宅のタンスの上に置く、上置きタイプの仏壇セットが必要でした。
喪主をつとめた息子さんは別居で、息子さん宅には仏間が設けてあり、将来、母(今回の奥様)が死去の際には、自身が供養の中心となることを考え、仏具は末永く使う「上セット」を、本体は「買い替え」を前提にした低価格の商品を選択されました。
2、将来、仏壇本体を大きい(台付)タイプに買い替える場合には、ご本尊・脇侍は閉眼供養・開眼供養を経てお祀りし、同じく現状の仏具も継続使用を前提として、不足する仏具だけを買い足せば良いような配慮をしました。
3、息子さんがもう1点こだわったのは「経机」で、曹洞宗ページの価格表にある海外製(木目プリントの天板)ではなく、日本製の杢張りタイプ(天然木の天板)を注文されました。価格は海外製の約1.7倍です。
※お客様宅に設置した画像(詳細画像)は、下段の「詳細 PDFファイル」でご覧になれます。
位牌は亡くなった人の戒名・法名を記した牌(ふだ)で、遺族の手元(自宅)に安置するものと、菩提寺(ぼだいじ=故人や先祖の弔い・供養を託すお寺)に安置するものの2種類があります。
今回の追加文字彫りは、菩提寺に安置している大型の位牌(板の高さ240mm×幅120mm)に、先日亡くなった人を追加する依頼でした。
写真をご覧になると、中央にタイトル(先祖代々之霊位)があり、その右側に5人、左側に2人が記されていることがわかります。
今回追加の人を含めて、日蓮宗の菩提寺に7人の供養をお願いすることになります。
いままで私たち供養コンシェルは、自前の店舗を持たずに、葬儀会社やギフト販売店などを経由(卸売り)して、お客様(一般消費者)に販売してきました。
2010年からスタートして、11年間の販売ノウハウの蓄積をもとに、このたび満を持して自前店舗をオープンした次第です。
この四日市展示場では、すべての宗派・教団の仏具構成を常設し、仏壇本体の大きさや種類に合わせ、あなた自身やご家族の思いと一致する「仏さまと仏具の最適な組合せ」をご提案しています。
浄土真宗本願寺派のお客様宅に「標準セット仏具+家具調台付(高さ1200mm)」を納品・設置しました。
【浄土真宗本願寺派の仏具】のページの、「⑤仏具配置モデル●本体が台付タイプ」を参考にして、高齢のご両親が病気で亡くなった息子さん(享年48歳)を偲ぶ、こだわりのカスタマイズです。
<カスタマイズのポイント>
1、お客様ご夫妻は高齢のため、正座するのは困難であり、本体は「家具調で椅子付き型」を検討されていましたが、椅子付き型は価格が割高なため、「家具調椅子なし型」の商品を選んで、椅子はご自身でお持ちのものを使用することになりました。
2、本尊・脇掛は、表装の雲鳳掛軸(うんぽうかけじく)をお祀りしました。
本体の高さが1200mmと制限があり、スタンド掛軸では収まりが悪いため、本願寺派の本山(西本願寺)が推奨する雲鳳掛軸にしたので、より荘厳なイメージになっています。
3、経机は、普段のお参りには内蔵の「スライド式経机」が便利で良いのですが、今後の法要で、お寺様が読経の際には手狭なので、仮祭壇の「白木の経机」を葬儀社に返却せずに残しておく選択をされました。
※お客様宅に設置した画像(詳細画像)は、下段の「詳細 PDFファイル」でご覧になれます。
浄土真宗高田派のお客様宅に「スタンド掛軸の本尊 阿弥陀如来(高さ240mm)」を納品しました。
故人の弔い・供養には、仏さま(阿弥陀如来)が重要なことをご理解なさって、正しい注文をなさいました。
<カスタマイズのポイント>
1、供養の中心は、ご主人(享年88歳)を亡くされた奥様ですが、香典返しと仏具・仏壇の手配は娘さんの担当でした。
その娘さんは、位牌だけを仏壇店に注文し、木製の容れ物(写真の仏壇本体)はインターネット通販で1万円程度のものを購入し、残りの仏具は49日までの仮祭壇の白い仏具を利用していました。
2、私がこのお宅を初めて訪問したのは、49日の数日前であり、香典返しの注文品を納品する用件でした。
この時は肝心の仏さま(阿弥陀如来)が無く、写真の仏さまの位置(中央)には位牌が置かれていました。
今後の法要(初盆・一周忌・三回忌)も菩提寺(ぼだいじ=故人の供養を託すお寺)にお世話になる予定だと聞いたので、ならば「花立・香炉・経机などは白いタイプでもかまわないが、仏さま(阿弥陀如来)だけは安置しましょうよ」と娘さんにお薦めした結果、「スタンド掛軸 阿弥陀如来」の注文に至ったのです。
3、その結果、一番喜んでおられたのは、弔い・供養の中心である故人の奥様でした。
新しい葬儀会館の遺体安置室に、5種類の小型掛軸を納品しました。
棺を安置する床ノ間の壁面に掛ける、それぞれの宗派の仏様です。
今回の掛軸サイズは、高さ600mm×横幅250mmです。
右から順に、
■南無釈迦牟尼仏(釈迦名号)
■南無大師遍照金剛(弘法名号)
■南無阿弥陀仏(六字名号)
■曼荼羅=まんだら
■南無妙法蓮華経(日蓮名号)
宗派によって掛ける仏様は決まっています。
浄土真宗本願寺派のご住職が亡くなりました。
後継で喪主を務められた新住職は、香典返しを贈るにあたり、遠方から弔問くださったお寺様に「最極品の沈香」を、県内・隣県のお寺様に「極品の沈香」をお選びになりました。
沈香(ぢんこう)とは、「水に沈む重い香木」を意味し、お香や線香になる香料のうち特に貴重な香木で、ワシントン条約の希少品種に指定されています。
産地は、ベトナム・タイ・カンボジア・インドネシアなどです。
常温では、香りは強くありませんが、加熱すると幽玄な香りを発するのです。
茶道・華道のように「香道」という香りを鑑賞する芸道をたしなむお寺様は多いので、香典返しで上質な沈香を贈ると、たいへん喜ばれます。