10年ほど前に、仏壇セットをお買い上げのお客様から問合せがあり、
① 仏さま(彫刻の阿弥陀如来)の右手を失くして困っている。
② 夏用の打敷(うちしき=前卓に掛ける装飾の布地)が経年劣化で、汚くヨレヨレなので取り替えたい。
ということだったので、訪問しました。
阿弥陀さまの手は、来迎印(らいごういん=親指と人差し指で輪をつくり、手のひらを前に向ける印相)を結んでいます。
その右手が外れて紛失したそうなのですが、通常、修理部品としての「右手」が存在するわけではありません。
お客様から阿弥陀さまをお預かりして名古屋店で探してもらった結果、画像のように、在庫品(右側)と比べると少し角度が下向きで色が濃いものの、何とか右手の修復にこぎ着けることができました。
また、夏用の打敷は、新品に買い替えなのですが、宗派が浄土真宗高田派であったため、角掛(すみがけ=三角打敷)と下掛(したがけ=四角打敷)を組み合わせる必要があります。
特に角掛のデザインは、今まで使っていた打敷の「一匹龍」にお客様のこだわりがあり、画像の下の「詳細PDFファイル」のようになりました。